Oさんは、私と同じgizim0x製のx0xb0xを所有しており、Twitterにアップした私の曲に反応して受講されている方です。
彼は普段から聴いてる曲や、観ている映画のセンスがとても良く、レッスン毎に制作してくるトラックも良い感じに精度が上がってきています。
これまでに正式な音楽のレッスンを受けた事がないとの事ですが元から持っているセンスが良いので細かい技術や理論は後からいくらでも追いつくでしょう。
Oさんは、Elektronとx0xb0xを中心としたセットアップを好み、エフェクトにはStrymonを使用。
Elektronは非常に奥の深い機材で、この機材の講義をレッスンの時間に当てるのはもったいないため、Oさんが望んでいる音楽の展開や、求めている技術のポイントをよく聞いて、次回までにそのポイントが解説されているYoutubeのURLを送信します。
もしくは私のElektronを使って動画を作って送信することによってレッスン時間の効率化を図っています。
私のレッスンの核になっているのはリズムの研究で、Oさんには主にJeff Millsが打ち出すビートを分析して何が起きているのか解説し、それをそのまま自分のシーケンサー上に再現できるように訓練しています。
その他には優れたビートの基礎となり得るものとして、アフリカ発祥のビート、すなわちアフロ・キューバ、ブラジルなどのリズムを研究して、素早くシーケンサーに応用して表現できるようにレッスンします。
ドラムマシンを中心としたシーケンサーは、コンピューターが正確なリズムを寸分の狂いもなく刻んでくれるため、適当に打ち込んでもそれなりに面白い音になるのが特徴です。
しかし、優れた本物のビートとは長年の研究と訓練の賜物であり、その場の適当な思いつきとは自ずとレベルが違います。
ビートの土台にしっかりとした「本物」が染み込んでいれば、その上からその場の思いつきで即興的にリズムを重ねると、より洗練された面白いものが出来上がるという楽しみ方ができるのがシーケンサーの強みです。
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