電子楽器にはシーケンサーが付いている事が多く、このシーケンサーによって面白いパターンやフレーズを瞬間的に作り出し、即興のパフォーマンスを繰り広げることは、電子音楽を奏でる醍醐味のひとつと言って良いでしょう。
音楽としての完成度はDJから発せられる「曲」には及ばないものの、生の電子楽器、シンセサイザーのパフォーマンスにはDJが奏でる「電子音」とはまた格別の迫力があります。
DJが提供する音楽は、私は専門外なので詳しい作り方をよく知りませんが、あらかじめ作られた曲を繋いだり、テンポを変えたり、エフェクトを掛けて聴衆を踊らせることに力を注いでいるように見えます。もしくはAbleton
LiveのようなDAWで自分で作曲してパフォーマンスをしているアーティストもよく見かけます。
私は、主にハードウェアの電子楽器を使った作曲について書いていきます。
電子楽器の世界での作曲は今までの伝統的な音楽と違い、自由度の高さにおいてはジャズを超えているのではないでしょうか。
自由であるというのは心地良さそうな言葉ですが、本田宗一郎いわく、
「自由の中に生きるということは嵐の中に生きるのと同じである」
どのジャンルの音楽にも名曲と呼ばれるものはありますが、自由度が高いジャンルほど名曲と呼ばれるものが少なくなっていくのは、自由であればあるほど完成度を高めるのが難しいからです。
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