機材の欠点を巧く隠し、魔法を見せるのがシンセサイザー演奏者の腕の見せ所となるでしょう。
だからこそ、その腕を磨き、パフォーマンスを続ける意義があるのだと思います。
機材の欠点と言えば、例えば完全無欠とも思われるDave Smithの作るシンセサイザーにも欠点はあります。
*画像はTom Oberheimとの合作OB-6。今はこれを買うために頑張っていると言っても過言ではありません。
Dave Smithが作るシンセの欠点。それは、このシンセサイザーの音を知ってしまうと他の機材への興味を失いやすくなるのです。これはある意味Dave Smith への賞賛とも取れますし、
「音は最高なんだから別に良いじゃないか。」
と言う方も居るでしょうが、これはなかなか大変罪深い欠点でもあります。
Dave Smith 本人も他のメーカーの機材の音には興味が無いと言い放つほど、その音の素晴らしさと機材そのものの見た目の格好良さは群を抜いていますが、このメーカーにハマってしまうと、その価格設定は大変なもので身を滅ぼすレベルです。
それでも昔はたった一発のオシレーターが40万円もしたので、比べてしまえば良心的になったとはいえ、気軽に手を伸ばせるマシンではありません。
世の中にはリーズナブルで面白い機材、素晴らしい機材がたくさん存在するのにもかかわらず、この高価なシンセサイザーに溺れ、貢ぎ続ける事になると、機材のバラエティが偏りがちになることも。
私の実体験でもン十万円かけて揃えた機材で精魂込めて作った曲よりも無料アプリのgarageband で寝っ転がって作った曲の方を褒められた事があり、曲の良さと機材の価格は比例するわけでは無いことを思い知らされた事がありました。
無料のアプリで寝っ転がって曲を作っている時は、非常にリラックスした精神状態であるため、それが曲の良さに反映されるという事はあるでしょう。
私の音楽制作スタイルの1つがまさにこれで、主に夕食後のリラックスしたひととき、iPadの中のシンセサイザーを寝っ転がって弄りながら音作りをする事が良くあります。
良い音が出来たらWAVファイルで書き出し、サンプラーに仕込むという事を日常的に積み重ねています。その成果はまた別の機会に。
DaveSmithのシンセには機能的な欠点もたくさんあるのですが、あえて今回は上記のような欠点を挙げてみました。
繰り返しになりますが音楽にとって最重要なのは機材よりも曲の良さと質なのです。頑張って作ります。
下の動画は主にDave Smithのシンセサイザーを使って出した音です。Buchlaのシンセと競演です。曲はあらかじめピアノを使って作ったのでこれは即興演奏とは異なりますが、Buchlaの音は即興で作ったものになります。
それではまた。
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